宗教もしもし相談室
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新宗連理事長 新年を迎えて

明るい社会へ向け
先達の志を再認識し継承する

2009(平成21)年1月1日
新日本宗教団体連合会
理事長 岡野聖法

 新年明けましておめでとうございます。
 新宗連の各ご教団の役員、会員、信者のみなさまには益々ご健在にて新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
 この度私は、初めて年頭のごあいさつを申し上げることとなりました。昨年10月に行われました新宗連の理事会で、第25期役員の選出が行われ、私が理事長という大役を仰せつかることになったのです。
 あらためまして第6代新宗連理事長に就任いたしましたことの、ごあいさつを申し上げる次第でございます。
 選出されました折に申し上げましたことでございますが、私は四つの「感謝」を大事にしています。「与えられたことに感謝」、「与えられないことにも感謝」、「与えられることを拒まずに感謝」、「与えられないことをほしがらずに感謝」この四通りでございます。この度の大変なお役目も、不平不満を一切言わず、心から感謝してお受けいたしました。
 そして、深く静かに考えますことは57年の歴史を刻む新宗連の草創期のことでございます。新宗連が結成されましたのは、昭和26年10月。戦後6年を経過し講和条約が調印され、我が国が独立国としての歩みを再び始めた頃であります。私はまだ中学生になったばかり、新しい時代の息吹を感じ取っておりました。
 結成趣意書を紐解きますと「人類の福祉と世界平和とを念願する宗教本然の使命自覚の下に、大所高所より個々の私見私情を脱却し、より完く、より強き組織結成のため」とございます。
新しい日本に宗教協力の語り合いを始められた先達の先生方の意気込みを読み取ることができ、胸が熱くなります。私は結成時の各ご教団の代表が集い語り合った希望や願い、そしてその志を再認識し、今あるわれわれのあり方というものを考えていきたいと思っております。
 初代理事長の御木徳近先生、その後を受け継いだ庭野日敬先生、そして田澤康三郎先生、現在名誉理事長でいらっしゃる深田充啓先生と続き、特別顧問となられた庭野日鑛先生からバトンをお受けしたわけですが、こうした諸先生をはじめ各役員、そして各ご教団の役員・幹部の方々のご努力、ご尽力を尊重し、継承していきたいと存じます。
 新宗連という連合会は加盟各ご教団がそれぞれ独自の宗教活動を行っておるわけですが、その宗教活動のよりいっそうの充実と強化があってこそ新宗連が発展していくものと存じます。そして新宗連の各機関におけるどのような会合におきましても、出席してくださった方々に「良かったな」と感じることのできる充実した会合にしていきたいと思っております。
 私は14歳のときに教団での今の役職に就くことになったのですが、
以来、自らの心を如何に会祖のみ心に寄せることができるかと心がけてまいりました。「今、会祖がこの世におわしたならば」と想いをめぐらしてまいったのでございます。そうしたところから申しますれば、新宗連の創始者である、御木徳近先生、庭野日敬先生のみ心に如何に心を寄せることができましょうか。これもひとつの努力目標として、心がけておきたいと存じます。

 「報恩奉仕」の心こそ大切

 さて、世の中を見回しますと、明るい話題に出会うことはまことに少ないものです。政治の世界でも、経済の面からも、暗く重い苦しい話が充満しております。こういう時こそ私たちが、しっかりと目を見開いて、世の中に向かっていかなくてはならない時ではないかと考えます。
 私たち宗教者は、教団の中にとどまっているときではないと思います。もっと大きい心で社会性を持ち、地域においても職場においても、積極的に世の中に出て、貢献していくべきときではないでしょうか。小さなことでも、自分のできることから、外に向かっての行動を示めそうではありませんか。そして、宗教団体も、教団のための教団であってはならない、すべてに貢献していくという「報恩奉仕」の心が大切であると思います。
 つまり社会において、自分が自分の価値を知るということが必要なのです。その価値を十分に確認し、活用していこうではありませんか。
 昨年は、10年連続で3万人を超す自殺者を数えるなど、暗い話題で明け暮れいたしました。新宗連では、総支部を主体に、全国で「あなたにもできる自殺防止」というテーマで学習会を展開いたしました。
こうした活動は、少しでも世の中のお役に立つ努力であると存じます。今年はその問題を含め、少しでも明るい社会を建設するために、お互い様の持てる力、持てる知恵を出し合いまして、社会に働きかけて行きたいものと存じます。
初めての要職に就き、至らぬところも多々あるかとは存じますが、よろしくお願い申し上げます。

2009/1/1

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