宗教もしもし相談室
宗教に関する各種の疑問やトラブルに対する電話相談室です。

Headline No.27 宗教者が一致して調和を 「仁川宣言」を採択し閉会

第8回ACRP大会

14.08.25-28/編集済第8回ACRP大会?.jpg
 アジア宗教者平和会議(ACRP、キム・スンゴン事務総長)は8月25日から4日間にわたり、韓国・仁川(インチョン)市で「第8回ACRP大会」を開催した。26カ国から約450人が参加した。
 総合テーマは「アジアの多様性における一致と調和」。アジアにおける対立や人権、開発、環境問題などの諸課題の解決に向けて、全体会議や分科会などで討議を重ねた。
 最終的に採択された「仁川宣言」では、アジアにおいて宗教者が一致して調和していくことの重要性を訴えているが、その中で「すべての人が自己の信じる宗教を、基本的人権として制約を受けることなく実践できることを保障し、かつ奨励することを強く」求めている。また、「核による惨禍は、環境に対して極度の危険を新たに与えるもの」との文言が盛り込まれた。
 さらに宣言内では11の提案がなされ、その中には、ヘイトスピーチ(憎悪表現)から市民を守る反差別・反中傷法の制定や、メンバー一人ひとりが毎年1本の木を植える環境プログラムの立ち上げなどが提案された。
 今大会では、朝鮮半島における和解と一致が大きなテーマの一つであったが、北朝鮮との共同開催も企図されたが実現せず、北朝鮮からの参加も政情のためか、叶わなかった。ただ、「仁川宣言」の中では、「朝鮮半島の分断を平和的に解決できる唯一の方法は、対話・和解・協力であることを確認した」と述べ、「朝鮮半島は統一を必要としているというメッセージを促進することに尽力する」と謳われている。加えて、仁川宣言と共に「朝鮮半島の和平に関する宣言」を採択した。ここでは韓国と北朝鮮の対話を求め、現在の休戦状態を脱し、「和平」へと至るよう強く要請している。

現代社会が受け継ぐべき日本の心を考える

第11回奈良県宗教者フォーラム

14.08.30/第11回奈良県宗教者フォーラム・春日大社/Pデータ橋本?.jpg
 第11回奈良県宗教者フォーラム(樋口俊夫実行委員長)が8月30日午後2時から、奈良県奈良市の春日大社内の「感謝・共生の館」で開催され、宗教者をはじめ一般市民も多数参加した。
 今回は、「神と仏と日本のこころ―大和と伊勢」をテーマに、大和と伊勢のつながりや伊勢神宮の遷宮を通して神仏を敬い、自然と共に生きてきた祖先の姿に調和や共生を学び、現代社会が受け継ぐべき日本の心を考える内容。
 第1部では、「伊勢の遷宮を考える」をテーマに、皇學館大学の白山芳太郎教授が講演。白山教授は、疫病の流行から、大和、伊賀、近江、美濃、伊勢へと神宮が遷移した経緯を解説。それを踏まえ、「大和」は、伊勢に鎮座する以前に神が祀られていた「元伊勢」であることを説明し、大和と伊勢のつながりを示した。
 第2部では、「伊勢の神仏習合を考える」をテーマに、関西学院大学の西山克教授が講演を行った。
 西山教授は、伊勢神宮と仏教は敬遠関係にあったことを説明した上で、「神仏習合とは、仏教が神々を管理(しようと)するシステム」で仏教側の論理だと解説。また、鎌倉時代に建立された太神宮法楽寺・法楽舎には、神宮を宮寺(みやでら)にし、寺院主体の運営にしたい意図があったのではないかと述べた。

11月20日の公開講座開催へ向け

信教の自由委員会

 新宗連信教の自由委員会(本山一博委員長)は9月2日午後2時半から、東京・代々木の新宗連会館で委員会を開催した。
 8月5日に本山一博委員長が、内閣総理大臣宛に「靖国神社の『公式参拝』等に関する意見書」を提出したことを報告した。
 11月20日に開催する「第3回信教の自由と現代社会公開講座」の開催案について意見交換を行い、基調発題は小林節慶應義塾大学名誉教授、パネリストは菊田生八パーフェクト リバティー教団(PL)評議員、川上直哉被災支援ネットワーク・東北ヘルプ事務局長、林田康順浄土宗総合研究所研究員とすることとした。
 続いて、信教の自由・啓発資料の素案について意見交換を行い、精査した上で10月7日の理事会に提出することを申し合わせた。




2014/9/4

ページの先頭へ