第28回教団人セミナー
セミナーは新宗連の「第50回『8・14式典』―平和推進事業」の一環として企画され、趣旨は、今年が終戦70年、「戦争犠牲者慰霊並びに平和祈願式典(8・14式典)」が第50回という大きな節目を迎えることを受け、「8・14式典」の意義を確認し、日本が直面している平和問題を学ぶとともに、新宗連の平和に対する姿勢と精神を分かち合い、あらためて慰霊と平和を考え、「第50回8・14式典」に向け参加の決意を固めるもの。
保積秀胤新宗連理事長の開会あいさつ、千鳥ケ淵戦没者墓苑奉仕会理事長の若松重英氏の来賓あいさつに続いて、8・14式典の歩みをまとめた映像「第50回8・14式典 祈りから行動へ」の上映が行われた後、山田匡男新宗連総局長が「8・14式典」の歴史と意義を解説した。
この後、朝日新聞特別編集委員の星浩氏が「終戦70年〜今あらためて慰霊と平和を考える」のテーマのもと基調講演。その中で、星氏が昨年の「8・14式典」に参列し、「諸宗教者が教義の違いを超え共に祈る姿に『多様性(ダイバーシティ)』が尊重されていると感じた」と振り返り、「多様性」は政治にとっても非常に重要であるとし、「『多様性』を尊重することで、マイノリティー(少数派)の方々が住みやすい社会を政治が形成することができる」と述べた。また、「『多様性』を尊重している『8・14式典』を、今後もアピールすることでより良い社会を形成する活力の原動力にもなる」と提起した。
この後、新宗連青年会代表者7人が第50回「8・14式典」に向けての「決意発表」を行った。決意発表では「青年会活動を通して、世界の平和に貢献していきたいという強い思いが生まれた」「式典を継承するのではなく、慰霊と感謝の誠を継承していく」などの思いが披歴された。
世界平和を祈念し出席者全員で黙祷を捧げた後、岩渕明大新日本宗教青年会連盟(新宗連青年会)委員長が「ここから平和への一歩を歩んで参りましょう」と呼びかけた。
平和の聖地・広島で祈り
ユースフォーラム2015
4日午後1時、パーフェクト リバティー教団(PL)広島中央教会(家子新太郎教会長)で開会式を行った。上田武司青中連委員長が歓迎のあいさつの後、岩渕明大新宗連青年会委員長があいさつ。この後、班ごとに自己紹介を行い、緊張をほぐした。午後2時半から班ごとに、特定非営利活動法人ヒロシマ宗教協力平和センター(HRCP)のボランティアガイドの案内で広島平和祈念資料館、周辺の慰霊碑をめぐり、参加者はボランティアガイドの説明に真剣に耳を傾け、原爆の恐ろしさ、悲惨さを学んだ。
会場に戻り被爆体験語り部の波田スエ子氏が講演。波田氏は5人姉妹の末っ子で、8歳のとき爆心地から800?の場所で被爆した。両親が外出中に爆風で家が吹き飛ばされ、瓦礫に埋もれていた。波田氏は奇跡的に助かったが、姉たちを見殺しにしてしまったという思いを背負ったと振りかえる。それからは「私は幸せになってはいけない人間だ」という思いと、両親の死を見ていないため、現実を受け入れることができず、「私が良い子にしていれば母は帰ってくる」との思いを50年間ももっていたことを話した。
「どんなことがあっても戦争は絶対にだめ。私は今、生かされていて、証言として語り部ができる。自分の声が出る以上は体験を伝えていく覚悟だ。皆さんにもこの話しを多くの人に伝えてほしい。そして、とにかく家族を大切にしてほしい」と結んだ。
5日午前、参加者は広島平和記念公園に移動。原爆供養塔前で各自焼香を行い、原爆投下時間の午前8時15分に毎日鳴るオルゴールの音に合わせ、全員で黙祷を捧げた。
「平和の灯」採火式
新宗連青年会
岩渕明大新宗連青年会委員長はじめ新宗連青年会役職者らが公園内の「平和の灯」の前に整列。この後、採火のため水が抜かれた灯火台から、岩渕委員長が持参したろうそくに聖火を慎重に移し、聖火を捧持し公園内の原爆死没者慰霊碑前に移動。岩渕委員長はじめ新宗連青年会役職者らが赤々と燃える「平和の灯」に向かい、祈りを捧げた。
須弥壇前で、岩渕委員長が「広島市で採火した『平和の灯』です。8月14日の式典までお預かりお願いします」と述べ、齋藤理事長にランタンを手渡した。齋藤理事長は1964(昭和39)年の「平和の灯火」点灯の経緯を述べ、「灯火に託された宮本ミツ会主、宮本丈靖会長、先達の思いを受け止め、14日までしっかりお守りいたします」と答えた。聖火は特製キャンドル2基に移し、須弥壇に奉安、一同で勤行を行った。聖火は妙智會教団で8月14日まで朝夕の勤行を行い、大切に守られる。
2015/7/9
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