宗教もしもし相談室
宗教に関する各種の疑問やトラブルに対する電話相談室です。

Headline No.56 行政への具体的対応学ぶ

宗教法人研究会

 新宗連宗教法人研究会(平松千明委員長)は3月9日、東京・代々木の新宗連会館で「宗教法人の行政対応―宗教法人を一般法人と同じとみなす行政にどう対応するか?」をテーマに、第78回拡大宗教法人研究会(拡大宗法研)を開催した。
 講師は、宗教法および宗教経営研究所所長教授の櫻井圀郎氏。櫻井氏は、宗教者と法律家の両者に正しい宗教法の知識が著しく欠如していることを指摘した。参加者に、宗教法について学びを深めるとともに、行政に対して宗教法人の特殊性について丁寧な説明を行うようアドバイス・
 特に近年加入を強く指導されるようになった厚生年金について、「健康保険、雇用保険、労災保険がセットになっており、加入すると大きな負担になる場合がある。職員(奉仕者)の生活を保障することも重要なので、他の手段の検討を含め慎重に判断してほしい」と語った。
 さらに、宗教法人への課税強化に対する対応として、「徹底的に拒否することもできるが、そのためにかかる労力・費用などを考えて、柔軟に対応する必要もある」とアドバイスした。

改憲草案の問題点を指摘

憲法研究会

 新宗連憲法研究会(赤川惠一座長)は3月16日、東京・代々木の新宗連会館で第36回憲法研究会を開催した。
 始めに、早稲田大学法学学術院教授の長谷部恭男氏を講師に招き、「自民党改憲草案の問題点」をテーマに学習会を行った。長谷部氏は、自由民主党憲法改正草案(2012年発表)の改正草案の第102条に「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない」という憲法尊重擁護義務が記されたことについて解説。現行憲法の第99条では、国民には義務は課されず、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員」に憲法尊重擁護義務が課されている。この第99条は、公務員らが憲法に違反した場合、公務員らの行為が無効とされる第98条と連動しているところに意味があると説明。ここから、改正草案第102条は「国民には権利がない(法律を発したり、国務に関する行為をしたりすることができない)ため、ナンセンス(無意味)」と指摘した。
 この他に、緊急事態条項が、現在の日本において不必要なことや、文面を変更するためだけに憲法を改正する必要はないことなどを述べ、「(憲法を)変えることが自己目的化していないか」と疑義を呈した。

「交流」の必要性や法制度の見直し学ぶ

同和推進連絡協議会

16.03.09-10/同推協・基礎講座/橋本 (1).jpg
 新宗連同和推進連絡協議会(生田茂夫代表幹事)は3月9、10日、京都市の関西セミナーハウスで「第27回人権啓発基礎講座」を開催した。
 9日午後、一般社団法人部落解放・人権研究所名誉理事の友永健三氏が「同和行政と自主解放」をテーマに講演。友永氏は「同和対策事業特別措置法」終了までの33年間の成果を総括し、歴史性を持ち、日常生活の中で伝わっていく差別観念を教育・啓発で払拭することが大事であり、人権を尊重するまちづくりの中で「交流」を大事にし、住民同士の交流の中で偏見や差別を解消していきながら、風習や法制度を見直すことが必要だと述べた。
 この後、大阪人権博物館館長の朝治武氏が「裁判闘争を闘う大阪人権博物館の自主運営」をテーマに講演。大阪人権博物館(リバティー大阪)は、地元住民が土地を大阪市に提供し、日本初の人権に関する博物館として、大阪府、大阪市などの助成を受け開館した。
 朝治氏は、これまで担ってきた役割などを説明した上で、大阪府、市からの助成も全額カットされ、その上、土地明け渡しを求めて2015(平成27)年に大阪市から提訴され、現在民事訴訟中であるが、大阪市の訴えの不当性と理不尽性を主張し徹底抗戦の姿勢を見せた。
 10日は部落解放同盟大阪府連合会執行委員長の北口末広氏が「全国水平社創立100年への展望」をテーマに講演。人口変動と科学技術の進歩によって、社会構造が変化することから、社会的課題やその解決策に当たる必要があると述べた。

大震災からの復興を願う

ブータン国王下賜のイトスギ植樹式

16.03.08/高野山・イトスギ植樹/橋本 (4).JPG
 3月8日、和歌山県高野町の高野山真言宗総本山金剛峯寺の奥之院の英霊殿前で「ブータン王国第5代・ワンチュク国王陛下御下賜イトスギ大震災復興記念植樹式」が行われた。
 主催は京都ブータン王国交流協会(左藤滋光代表理事=澄禅律院住職)で、東日本大震災後、福島を見舞ったジグミ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク第5代国王から寄贈されたイトスギの苗木のうち1本を、震災復興を祈願し植樹するもの。
 主催者あいさつとして、京都ブータン王国交流協会の有馬頼底名誉総裁の代理で左藤滋光代表理事があいさつ文を代読。続けて、左藤代表理事は「(ブータンの国樹であり聖木であり)祈りの木とも言われるイトスギには、木の成長とともに復興が進んでいくことを願う国王さまの気持ちが込められています」と述べた。
 この後、金剛峯寺の添田隆昭執行長、兵庫県震災復興住宅担当の牟礼正俊氏、和歌山県協議会の上田真佐江議長、福島県相馬市の横山庄二郎氏らが祝辞を述べた後、植樹式に移った。
 イトスギは、阪神淡路・東日本の両大震災の物故者慰霊碑の近くに植えられ、添田執行長と左藤代表理事をはじめ、代表参列者が2人1組で順次、土を被せた。

50回目の宝生九日寄席

八津御嶽神社

16.03.09/八津御嶽神社・宝生寄席031/栗山.jpg
 八津御嶽神社(山本行?宮司)が毎月9日夕、東京都中野区の本部で開催してきた「宝生九日(ほうせいここのか)寄席」が3月9日で第50回を迎えた。
 この寄席は、山本行?宮司が企画し、地域に開かれた神社とするための一環として、2012(平成24)年2月9日に第1回を催して以来、毎月9日午後6時半からの開演で休まず継続してきた。
 50回目の寄席は、雨天にも関わらず多くの人々が訪れ、満席となった中で開演。柳家一琴さん、桂春蝶さんがそれぞれ高座に上がり、得意の演目を披露、会場を沸かせた。
 通常の寄席は噺家二人の出演と、御神酒や甘酒、いなり寿司などが配られているが、この日はギター漫談の佐藤GOさんも登場。また、ワインも振る舞われ、盛況となった。
 山本宮司は「あっという間に50回を迎えました。今後も続けて開催し、地域の方々が笑顔になっていただくことで、和の心、幸せを広げていきたい」と謝辞を述べた。









2016/3/25

ページの先頭へ