第3回新生復興祈念集会
16日午後、市内の会場で開会式。新宗連企画委員長の新井光興理事の先導で祈りを捧げた後、保積秀胤理事長があいさつ。熊本地震の本震からちょうど一カ月が経過したことに触れ、「神仏の御加護と共生の力によって、一日も早く、被災者が元の生活に戻ることができるよう、この地より復旧復興への祈りを届けたい」と語った。
この後、長岡市議会議長と震災ボランティアの案内で、旧山古志村を訪れた。やまこし復興交流館「おらたる」では、「希望の鐘」の前で祈りを捧げた後、山古志出身のスタッフの案内で、地形模型シアターやパネル展示を見学し、また仮設住宅の生活などを学んだ。
続いて、水没地域などを視察するとともに、文化・地場産業である「牛の角突き」を行う闘牛などを飼育する畜産場、錦鯉の養殖を行う養鯉場を視察した。
長島忠美氏が講演
17日午前は市内の会場で、旧山古志村村長で復興庁副大臣の長島忠美氏が「山古志村全村避難の決断と復興への結束」と題して講演した。長島氏は、地震発災から時系列で全村避難した当時の詳細な状況と、その時々の判断、思いを述べた。全村避難の決断に関しては「村民に対して、村を捨てろと言えるのか」と自問自答したことを語り、「自然の猛威の前に私自身が負けそうになったが、村民の前では言葉に出せなかった」と当時の苦悩を打ち明けた。
長島氏は失敗も率直に語った。その一つは、子どもたちのためにと思って、悲惨な状況を見せないようにしていたことが、逆に子どもたちに疎外感を与えてしまった。避難所の子どもたちの様子からそれに気付かされた長島氏は「子どもたちのためにではなく、子どもたちのおかげで頑張ることができる」と誤りに気付き、子どもたちにも被災状況を見せ、思いを共有してもらった。
最後に長島氏は「家族や地域の結び付きを強くすることによって、災害や犯罪に強い社会をつくることができる」と宗教界への期待も込め語った。
熊本地震 ボランティアを派遣
WCRP日本委と協働
熊本地震に際して新日本宗教青年会連盟(新宗連青年会、岩渕明大委員長)は、5月23日から7月15日まで熊本県阿蘇郡西原村にボランティアを派遣する。ボランティア派遣は世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会と協働し実施するもの。名称は「熊本地震復興支援ボランティア―VOWS(Volunteers of WCRP&SYL) for KUMAMOTO」。今回の派遣は、新宗連事務局員が4月28日から5月1日までの現地調査を経て、その後、WCRP日本委員会担当者との打ち合せを重ね決定したもの。派遣先となる西原村は4月16日未明の地震で震度7を記録。倒壊した家屋に住む人々は高齢者が多く、他の市町村に比べ復興が遅れることが予想されている。
ボランティアは学生らが夏季休暇を迎えるまで、ボランティアが不足する今後約2カ月をめどに7次にわたり派遣する。5月20日、加盟教団にボランティア派遣に協力を求める案内状を送付した。
また新宗連は熊本地震の被災者救援のため、国際救援金の勧募を加盟教団へ引き続き呼びかけている。
2016/5/23
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