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第3回新生復興記念祈念集会 新潟県長岡市で開催

 
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 新日本宗教団体連合会(新宗連、保積秀胤理事長)は5月16、17日、新潟県長岡市で「第3回新生復興祈念集会」を開催した。同集会は東日本大震災を契機とし、「被災地を忘れない」「被災者に寄り添っていく」との思いで、これまで福島県福島市(2014年3月)、兵庫県神戸市(15年2月)で開催してきた。今回は「新潟県中越地震」の被災地を訪問し、慰霊を行うとともに復興の歩み、今後の災害への備えなどを学んだ。
 16日午後、市内の会場で開会式。新宗連企画委員長の新井光興理事の先導で祈りを捧げた後、保積秀胤理事長があいさつ。熊本地震の本震からちょうど一カ月が経過したことに触れ、「神仏の御加護と共生の力によって、一日も早く、被災者が元の生活に戻ることができるよう、この地より復旧復興への祈りを届けたい」と語った。
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 長岡震災アーカイブセンター「きおくみらい」へ移動し、担当者から案内を受けながら視察。同センターは震災全体の知見や教訓を蓄積・発信する中核施設で、iPad(携帯情報端末)を使って、床一面に広がる被災地の航空写真の上を歩きながら、情報検索し、被災状況や復興状況などを知ることができる。
 この後、長岡市議会議長と震災ボランティアの案内で、旧山古志村を訪れた。やまこし復興交流館「おらたる」では、「希望の鐘」の前で祈りを捧げた後、山古志出身のスタッフの案内で、地形模型シアターやパネル展示を見学し、また仮設住宅の生活などを学んだ。 
 続いて、水没地域などを視察するとともに、文化・地場産業である「牛の角突き」を行う闘牛などを飼育する畜産場、錦鯉の養殖を行う養鯉場を視察した。

長島忠美氏が講演

 17日午前は市内の会場で、旧山古志村村長で復興庁副大臣の長島忠美氏が「山古志村全村避難の決断と復興への結束」と題して講演した。長島氏は、地震発災から時系列で全村避難した当時の詳細な状況と、その時々の判断、思いを述べた。
全村避難の決断に関しては「村民に対して、村を捨てろと言えるのか」と自問自答したことを語り、「自然の猛威の前に私自身が負けそうになったが、村民の前では言葉に出せなかった」と当時の苦悩を打ち明けた。
 長島氏は失敗も率直に語った。その一つは、子どもたちのためにと思って、悲惨な状況を見せないようにしていたことが、逆に子どもたちに疎外感を与えてしまった。避難所の子どもたちの様子からそれに気付かされた長島氏は「子どもたちのためにではなく、子どもたちのおかげで頑張ることができる」と誤りに気付き、子どもたちにも被災状況を見せ、思いを共有してもらった。

2016/5/28

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