世界平和と絶対非戦への誓い新たに
開式にあたり、岩渕明大委員長が主催者あいさつ。「8・14式典」は第1回(1962年)から新宗連青年会が主催し、第20回(1985年)から昨年の第50回まで新日本宗教団体連合会(新宗連)と共催という形式で開催してきた。今回から再び新宗連青年会主催となったことに触れ、「先達の御心に応え、青年による、青年らしい『8・14式典』を表現したい」と述べた。
また、新宗連青年会の平和活動の根本に「8・14式典」の祈りがあることを確認。「これらのことを『私のことば』で次の世代に伝え、『世界平和』と『絶対非戦』への誓いを新たにする」と述べた。
続いて、新宗連を代表し保積秀胤理事長があいさつ。今回から新宗連青年会の主催になったことについて、「かねてより、次代を担う青年たちが中心となってこの式典が運営されることを、大きな希望として強く感じていた」と述べ、慰霊と感謝の心を連綿と引き継ぐことへの期待を表した。
青年らの献灯、献鶴、18教団代表による教団別礼拝の後、救世真教青年部の飯島康夫氏が「平和へのメッセージ」を発表。自身がプロバスケットボール選手でもあり、開催中のオリンピックに触れ、スポーツを通して人の心を想い、敬うことでお互いの幸せを願う社会になるのではないと述べ、「多くの人が夢を持てる社会を作るためにも、人を責めず、憎まず、心で対話し、謙虚に、常に感謝を忘れず平和に向けて前進したい」と力強く述べた。
メッセージ発表後、岩渕委員長の先導で、参列者全員で「平和の祈り」を捧げ、戦争犠牲者への慰霊と世界平和の実現への誓いを新たにした。
熊本復興宗教者支援連絡会が初会合
宗教者の実践と課題を共有
当日は冒頭、会議趣旨の確認を行った後、出席者全員の自己紹介が行われ、続いて熊本県下の神社、キリスト教、仏教の宗教者3人が震災対応の事例を報告。この後、「熊本地震―現状と課題」と題し、熊本県健康福祉政策課福祉のまちづくり室室長の木村忠治氏、被災地障害者センターくまもと事務局次長の岡崎民氏、被災地NGO協働センター代表の頼政良太氏がそれぞれ発題を行った。
この後、「復興と宗教者の可能性」と題し、上智大学神学部教授の島薗進氏と大阪大学大学院教授の稲場圭信氏が発題した。
熊本地震に第2次支援 新宗連国際救援金
新宗連は平成28年熊本地震の第2次支援として、新宗連国際救援金(『栞』参照)から西原村社会福祉協議会(日置和彦会長)と、被災地NGO恊働センター(頼政良太代表、本部・神戸市)にそれぞれ100万円を寄託した。7月27日、新宗連の力久道臣理事が西原村社会福祉協議会を訪れ、地域福祉活動復興支援金の目録を泉田元宏事務局長に手渡した。西原村は、新宗連青年会が5月23日から7月15日まで、ボランティアを派遣した地域。今回の地震により村内2,652棟の住宅のうち、497棟が全壊、1,253棟が半壊した。西原村社会福祉協議会は、とりわけ高齢者や子どもたちが一日も早く安全な暮らしを送ることができるよう、復興活動を支援。また、災害ボランティアセンターを通して、全国からのボランティアを受け入れている。
被災地NGO恊働センターには7月26日、熊本市国際交流会館での熊本復興宗教者支援連絡会に出席した頼政良太代表に、力久理事が目録を手渡した。同センターは、4月24日の西原村災害ボランティアセンター開設から携わり、避難所まで移動できない高齢者支援など、ボランティアセンターだけでは補えない一人ひとりに寄り添う活動を行っており、今後も中長期の支援活動を計画している。
比叡山サミット29周年 世界平和祈りの集い
原点に立ち返り、心を込めて祈る
比叡山幼稚園の園児らが地球を照らす太陽を表した「ひまわり」を献花し、第51回天台青少年比叡山の集いに参加している青少年が地球に見立てた球体に折鶴を奉納するセレモニーから始まった。木ノ下寂俊天台宗宗務総長の開式のあいさつの後、延暦寺一山の式衆による法楽が営まれ、「般若心経」を読誦。森川宏映天台座主が平和祈願文を読み上げた。
仏教、神道、教派神道、キリスト教、イスラームなどの代表者が登壇。午後3時半、文殊楼横にある「世界平和の鐘」が打ち鳴らされ、参列者と共に黙祷による「平和の祈り」を捧げた。
2016/8/26
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