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Headline No.101 第54回「8.14式典」―新宗連青年会

慰霊・供養の誠を捧げ 誓い新たに

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 新日本宗教青年会連盟(新宗連青年会、宮口弘道委員長)は8月14日夕、東京・九段の国立・千鳥ケ淵戦没者墓苑で第54回「戦争犠牲者慰霊並びに平和祈願式典(8.14式典)」を挙行した。新日本宗教団体連合会(新宗連、岡田光央理事長)の加盟教団代表はじめ各界来賓、会員・信者ら約1800人が参列し、心を一つにして戦争犠牲者に慰霊・供養の誠を捧げ、「絶対非戦」と世界平和への誓いを新たにした。
 式典に先立ち、午後5時半から司会者が新宗連青年会の地方連盟メッセージを代読。午後6時、式典が開式。はじめに新宗連青年会の宮口弘道委員長が主催者あいさつに立ち、式典や全国から奉納された折鶴の意義を述べた上で、新宗連青年会が今年2月に派遣した「第9回沖縄慰霊平和使節団」で対馬丸記念館に訪問したことを報告。そこで、米潜水艦によって沈められた対馬丸に乗船していた子供の遺族から、平和な時代を作るには「思いやり」も大切だが、「『思い合い』という心がさらに大切なこと」と教えられたエピソードを披歴。「『思い合い』とはまさに、人と人と人とが理解し合い、信頼し合い、助け合うこと」と述べ、「思い合い」の世界を築くために「世界平和」と「絶対非戦」の誓いを新たにし、「すべてのいのちを尊ぶ世界」の実現に向けて祈りを捧げると決意を表明した。
 続いて、新宗連を代表し、岡田光央理事長があいさつ。新宗連が世界恒久平和を目指し、「絶対非戦」を掲げて活動を続けてきたことに触れ、「争いの無い平和な世の中を築き上げるために、宗門宗派を超えた宗教協力が必要」であり、「この崇高なる理念の実践こそが、戦争で犠牲になられた方々に対して、今を生きる私たちができる真の慰霊供養になる」との確信を述べた。
 そして、イスラエル軍の攻撃により、娘を亡くしたパレスチナ人医師との出会いを語り、「厳しき現実に直面しても尚、責めず、裁かず、赦(ゆる)す想念を実践した人がここに存在」したと称え、参列者にも「赦す心」を起こした上で、戦争犠牲者の平安を祈るよう呼び掛けた。
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 式典は新宗連加盟教団の青年女子による献灯(写真上)、青少年による折り鶴の奉納の後、教団別礼拝が行われ、六角堂内で9教団の青年代表らによる合同の祈りが捧げられる中(写真右)、式典に参列した17教団の代表者が順次、六角堂正面で礼拝を行った。この後、青少年が六角堂前に整列し、参列者と共に「ふるさと」を合唱した。

学び、祈り続けることの大切さを訴える

 「平和へのメッセージ」を、妙智會教団の青年代表が発表。先の大戦中、日本での空襲に怯える人たち、戦地に赴いた人たち、家族を戦地に見送った人たちの苦しみ、思いを語り、沖縄戦のような「悲しみを二度と繰り返してはいけない」と述べた。そのために「相手を知るということ」「過去を知って同じ過ちを繰り返さないようにすること」が大事であると訴え、「学び、祈り続けていくことの大切さ」を新宗連で学んだと披歴した。
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 そして「私は日本の礎になってくださった方々の思いを決して忘れずに感謝の念を持ち続けるために、日々、祈りを捧げます。それが私達の使命」と述べ、「戦没者の皆様のご成仏
と世界の平和を心から祈り、頂いている命を大切にし、一生懸命生きること」を誓った。
 メッセージ発表後、宮口委員長の先導により、参列者全員で 「平和の祈り」を行い、戦争犠牲者の慰霊と世界平和の実現を願い、黙祷を行った(写真左)

2019/8/28

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