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次世代育成の課題を考える―新宗連青年会

第8回青少年育成セミナー

19.11.10/青少年育成セミナー (5).JPG

 新日本宗教青年会連盟(新宗連青年会、宮口弘道委員長)は11月10日午前9時から、愛知県名古屋市の立正佼成会名古屋教会で「第8回青少年育成セミナー」を開催。
 セミナーは受け入れの立正佼成会名古屋教会の秀島康郎教会長のあいさつの後、新宗連本部の隈元正樹事務局員が「次世代への教えの継承―社会・家族の変化と新宗教」をテーマに基調発題を行った。
 隈元事務局員は、現代日本の少子高齢化の現状を国勢調査などのデータを示しながら紹介。社会の中で働き世代が多く、経済的に支えられる子どもや高齢者が少ない状態で、余力分が経済をはじめ好循環を生み出す「人口ボーナス」から、その逆に、高齢者を支え現状を維持することで精一杯になる「人口オーナス(負担)」への転換があったことを解説、新宗教教団にも同様な傾向が見られるのではないかと指摘した。
 また、家族の変化について、かつて日本社会において最も多かった「核家族・標準世帯」(働く父、専業主婦、子ども2人)という構成が激減したことを指摘し、戦後家族の変化として、農林漁業(家族経営)からサラリーマンへ、サラリーマン家庭では専業主婦から共働き世帯へ、さらに家族の個人化、離婚・生涯未婚の増加などと整理した。
 これに対して、新宗教の抱えている課題は、少なくなっている専業主婦層の活動力への過度な依存やそれに照準を合わせた教えが、現状に合わなくなっている面があるのではないかと示唆。「次世代育成について家庭内の信仰継承にこだわり過ぎないこと、いわゆる信仰2世3世についても、信仰初代と考えた方がよい」との考えを示した。
 これを受け、小グループに分かれ話し合いを行った。感想発表では「時代の変化やニーズの多様化に対応するため、伝える側も引き出しを増やし、一つのやり方に固執しないことなどの意見が出された(写真)
 最後に西由江副委員長が総括を述べた。

2019/11/10

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