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新宗連理事長 年頭所感

本年結成60周年 新しい新宗連の姿を発信
“結成声明”の精神と勇気で行動を

2011(平成23)年1月1日
新日本宗教団体連合会
理事長 岡野聖法

 新年明けましておめでとうございます。皆さまにはますますご健勝にて新年を迎えられ、新たな希望に燃えて出発されましたことを、心よりお慶び申し上げます。
 さて、本年は新日本宗教団体連合会(新宗連)にとりまして大変大きな節目の年となります。
新宗連が1951(昭和26)年10月17日に結成されましてから本年が60周年に当たります。また、公益法人制度改革により、2008(平成20)年12月1日から新しい法律が施行され、新宗連は現在、特例民法法人として存続しておりますが、本年いよいよ「公益財団法人」への移行を図る所存でございます。
 このため、一昨年2月の理事会で「新宗連60周年特別委員会」の設置を決め、現在、同委員会の中に公益法人制度改革に対応するための「組織検討部会」と「60周年記念事業検討部会」を設け、それぞれ検討を進めてまいりました。そして、昨年2月の理事会で「公益財団法人」への移行を決定し、同じく6月の理事会で60周年記念事業の概要、テーマなどを確定したところでございます。
 結成60周年記念テーマは「60年の絆―新たなる誓いを」とさせていただきました。

 先達のみ心に応え

 新宗連が結成された昭和26年は、戦後の混乱期で、ようやく日米講和条約が締結され、日本が独立国としての歩みを再び始めた時期であります。
当時、初代理事長の御木徳近先生、2代理事長の庭野日敬先生、そして大石秀典先生など先達が相集い、「人類の福祉と世界平和とを念願する宗教本然の使命自覚の下」(結成声明書)に結成されたのです。
 60周年テーマは、こうした先達の願いに基づき、連綿と培ってきた「絆」をより強固なものとし、今先達がここにおわしますならばとの思いを馳せ、先達のみ心に誠心誠意応えていくことを誓い、さらなる飛翔をするという、壮大な意図をもつものであると考えております。
 記念事業としては、本年10月17日、東京・渋谷のC・Cレモンホールで記念集会を行うことを決定しているほか、それ以降、各総支部・協議会単位の記念集会の開催を打ち出しております。
 これらは新宗連内部の記念行事として実施するのではなく、「公益財団法人」への移行と60周年を期しての新しい新宗連の姿を広く社会に発信するものとすべく、現在、60周年特別委員会でその詳細を検討しているところでございます。各界の皆さまのご指導、ご協力をつとに念願するものであります。
 「公益財団法人」への移行につきましても、現在、60周年特別委員会で集中的に作業を進めているところで、10月の記念集会で各界の皆さまに新しい新宗連の姿がご報告できますように致したく存じております。
そして新宗連が世に役立っていることを一番に念願しているわけですが、残念なことに昨年は夏の異常気象も相俟って、世情は混乱への一途を辿っているのではないかと思われます。
「ワーキング・プア派遣切り」「格差社会」に続き、「無縁社会」という言葉がクローズアップされ、孤独死、高齢者の所在不明問題などが大きな社会問題となりました。また、一昨年まで12年連続している3万人を超す自殺者も、自殺対策基本法の制定と官民挙げての取り組みにより、昨年は若干少なくなりましたが、それでも多くのいのちが無為に失われていることに変わりありません。
少子高齢化、構造的不況など原因はいろいろあるとは思いますが、なかでも、家族、地域、社会における人間関係の希薄化、地域コミュニティの崩壊が上げられると思います。
 新宗連は、加盟教団が教義や信仰の違いを越えて、結成声明書にある通り、人類の福祉向上と世界平和のために活動を展開してきました。しかし、未だその道遠しの感はぬぐえません。

 スローガンを柱に

 本年は「卯」の年です。「卯」は春の到来を意味し、柔和で平和な世界をもたらします。いまこそ、新宗連加盟教団の皆さまお一人お一人が家庭、地域、そして職場において、「感謝報恩」の心と勇気をもって、人々の範となるような行動を示すことが求められているのではないかと存じます。
 幸いにして新宗連には全国に11総支部、56協議会の組織が網の目のように張られており、地域社会に貢献する活動が行われております。私たちは60周年を機に、明るく人々の笑顔が溢れる社会を作るために、さらなる努力・精進をさせていただくことをお誓いしましょう。
 新宗連にとって大きな節目の本年は、例年に倍して皆さまのご協力を賜りながら、新宗連のスローガン「信教の自由を守ろう」「宗教協力を進めよう」「世界の平和に貢献しよう」に基づき、「60年の絆」を深め、「新たなる誓い」をもって活動を進めてまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

2011/1/1

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