<はじめに>
1995年、3月の地下鉄サリン事件をはじめとするオウム真理教事件を契機に、宗教法人法改正の世論が高まる中、4月に宗教法人審議会での検討が始まり、9月に報告書の提出、そして10月には政府が改正案を臨時国会に提出と、その作業が急ピッチで進められました。
この動きに対して新宗連では、6月に「宗教法人法見直し問題検討委員会」を設置し、同問題に対して種々検討を重ね、9月には文部大臣宛に、宗教法人法の性急な改変に反対であること、また見直しにあたっては冷静な環境の中で衆知を集めて論議をつくすべきであるとの「意見書」を提出いたしました。しかしながら同法改正案は多くの反対論や慎重論があったにもかかわらず、12月にわずか2ヶ月足らずの国会審議で成立するに至ったのであります。
新宗連は1951年の結成以来、人類福祉の向上と世界平和の実現を目指し、宗教団体相互の理解と協調を一貫して推進してまいりました。昨今、一部の宗教団体の活動が社会問題化し、宗教団体や宗教法人のあり方について大きな関心が寄せられていることは事実であります。宗教法人が、宗教法人法その他の法律に基づいて適切に運営されなければならないことは申すまでもありません。
そこで新宗連は「検討委員会」を通じ、宗教法人の自治能力の向上、社会的役割と責任の確認、社会との信頼関係の醸成を中心課題に、宗教法人の公益性や倫理性、法人運営の透明性等、について論議を進めてきたのであります。
ここに新宗連は、基本的人権に関わる信教の自由と政教分離の原則を堅固に守りつつ、社会の要請に応えるため、下記の行動計画を策定し、推進していくことを表明するものであります。
<行動計画>
一、宗教法人の自治能力の向上
各教団はそれぞれ教義や伝統に基づきながら、より適切な法人運営のあり方を検討し、あらゆる面において自治能力を高めていく。これを補助するため、新宗連本部事務局内に「宗教法人事務相談室」を設置する。二、社会貢献活動の推進
各加盟教団および新宗連として、宗教法人の公益性や社会的役割について検討し、幅広い領域において社会貢献活動を推進する。三、宗教法人制度等の研究
宗教法人研究会などが中心となり、(1)宗教法人制度のあり方(2)宗教と政治の関わり方、(3)日本及び海外の宗教事情等について研究を行う。四、宗教対話の推進
宗教界における対話と協調を進め、社会との信頼関係を高めるため、新宗連会館内に「宗教対話室」を設ける。
1996年3月18日
新日本宗教団体連合会
1996/3/18
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