宗教もしもし相談室
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Headline No.73 新年度事業推進へ―新宗連 第29期第4回理事会

憲法改正問題に取り組む

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 新日本宗教団体連合会(新宗連、保積秀胤理事長)は6月7日午後、兵庫県丹波市の円応教本部・五法閣で第29期第4回理事会を開催した。
 平成28度事業報告案と同決算案の承認後、平成29年度の諸事業についての内容を確認した。憲法改正問題については、5月3日に安倍晋三自民党総裁が憲法第9条改正について言及したことから、5月19日に緊急の憲法研究会が開催されたことが報告され、憲法改正に対して関心を高めること、憲法第9条の条文解釈などについて調査研究すること、「絶対非戦」の精神を新宗連内外に幅広く訴えていくことを提案し、これを承認した。


スペインと日本の歴史から学ぶ

信教の自由委員会 学習会

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 新宗連 信教の自由委員会(信教委、本山一博委員長)は5月31日午後、東京・代々木の新宗連会館で学習会を開催した。講師はキリスト教カトリック教会イエズス会司祭のホアン・マシア氏と、弁護士の小池健治氏(キリスト教プロテスタント信徒)。
 マシア氏はスペインにおける「国家カトリシズム」(カトリック教会が国教となった状態)とスペインの歴史について説明。フランシスコ・フランコが1935年に独裁政権を樹立後、カトリック教会を国教とする政教一致の状態が生まれ、45年にはカトリック教会が精神的支柱に据えられた国民憲章が発布され、カトリック教会にスペイン国内で、より一層の特権が与えられたことなどについて解説した。このような中で、「信教の自由」は認められず、「カトリック教会に対する批判的な意見は制限されていた」と説明。
 このような状態がフランコの逝去(75年)まで続いたが、現在では「政教一致」の反省がなされているという。マシア氏は、現在のスペインでは「国家カトリシズムへの回帰」と、「より厳密な政教分離」を求める極端な意見に割れていると語り、「宗教と政治の関係が問われており、今後も考え続ける必要がある」と述べた。
 小池氏は日本におけるキリスト教伝来(1549年)からの歴史を紐解き、日本の政治と宗教の関係を説明。キリスト教が伝来以来、迫害に遭っていたことを話し、大日本帝国憲法(明治憲法、1889年発布)によって条件付きで「信教の自由」が認められるようになった後も、内村鑑三不敬事件、上智大学学生の靖国神社参拝拒否事件、ホーリネス教団への弾圧など、さまざまな事件が起こり、「宗教弾圧が行われていた」と解説した。
 戦後、日本国憲法が施行され(1947年)、無条件で「信教の自由」が認められ、キリスト教は自由な活動を行えるようになったが、「靖国神社国家護持法案」など、「戦前復帰」の動きが見られ、キリスト教をはじめとする宗教界は反対運動を行ってきたと語った。また、津地鎮祭訴訟や自衛官合祀拒否訴訟など、宗教と政治の関わりを巡って裁判が行われており、自身も弁護士として関わってきたエピソードを語った。
 最後に小池氏は「『政教分離』『信教の自由』に関しては、これからも戦いは続く」と述べ、自民党憲法改正草案の第20条や「共謀罪」への懸念を示し、「宗教者としては決して無関心ではいられない」と訴えた。

沙弥島海岸で清掃奉仕―香川県協議会

青年会四国連盟と共に活動

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 香川県協議会(園田浩士議長)は6月18日午前、坂出市の沙弥島海岸清掃奉仕を行った。今年は前日から立正佼成会丸亀教会で教団交流会を開催していた新日本宗教青年会四国連盟(青四連、永易英志委員長)も参画し、約80人が清掃活動に汗を流した。
 午前10時、沙弥島海岸に近い万葉会館に参加者が集合して開会式を行った後、沙弥島海水浴場と周辺道路、さらに瀬戸大橋が眺望できるナカンダ浜方面の3カ所に分かれて清掃活動を開始。参加者は不燃物と可燃物のゴミ袋を持参し、海岸に打ち上げられた漂着ゴミをはじめ、空き缶やペットボトル、煙草の吸殻などを拾い集めた。今回は、青四連のメンバーが多数参加したことから、事前準備や司会進行などを担当した。

2017/6/26

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