憲法改正国民投票 平和学習会テキスト案を示す
重点事業の一つである、全国の総支部・協議会で展開する「憲法改正と国民投票」に対する理解を深める平和学習会については、憲法研究会(憲法研)の澤田晃成座長が憲法研で作成したテキストを提案し、内容を説明した。テキストは新宗連がこれまで掲げてきた「信教の自由」の堅持と「絶対非戦」の精神を説明した上で、憲法改正がこれらに影響を与える可能性を説明し、「国民投票」において一人ひとりが投票することの大切さを啓発する内容となっている。
「憲法と宗教」で基調発題―第5回現代社会と信教の自由公開講座
天皇陛下の「おことば」テーマに「白熱教室」も
はじめに本山一博委員長が趣旨説明。続いて、首都大学東京教授の木村草太氏が登壇し、「憲法と宗教」と題し基調発題。木村氏は判例を用いて「信教の自由」や「政教分離」が争点となる場合について具体的に説明し、「信教の自由」「政教分離」の原則から見た判例の問題点についても指摘した。そして、「信教の自由」「政教分離」といった考え方が裁判においても「一人ひとりの人権を守るために重要な機能をしている」と結論付けた。
小憩の後、千葉大学教授の小林正弥氏が登壇し、「白熱教室」を行った。小林氏は2016(平成28)年8月8日に発表された天皇陛下の「おことば」を紹介し、この「おことば」を重要と感じたか、憲法上問題はなかったのか、などの疑問を参加者に投げかけ、参加者はそれぞれ意見を表明し合った。
その中で「おことば」の中で天皇が「祈り」に言及したことを取り上げ、議論。
小林氏はまとめの部分で、天皇陛下の祈りを含め慰霊などの「祈り」が宗教宗派を超えたものと考えられる可能性に触れ、祈りが「公共的な祈り」であれば、政教分離を定めた現行憲法と矛盾しない可能性や日本の「市民宗教」足りえる可能性を示唆した。
第26次アジア青年平和使節団を派遣―新宗連青年会
タイ・ミャンマーで慰霊
初日の19日は午後から東京・浜松町のホテルで結団式と事前学習会を開催。20日午前、羽田空港から平和使節団の原点であるタイに向け出発。午後、スワンナプーム国際空港(バンコク)到着後、バスでカンチャナブリへ向かった。ホテルで立正佼成会バンコク教会の水谷庄宏教会長とスタッフが合流した。
続いて、連合軍共同墓地と日本軍が建てた慰霊塔で代表献花。永瀬氏が建立したクワイ河平和寺院を参拝し、映画『戦場にかける橋』のモデルとなったメクロン鉄橋(クワイ河鉄橋)を見学。
午後、旧泰緬鉄道のタイ側現存最終地点であるナムトクまで移動。「ナムトクの丘」で、新宗連青年会が建立したサンプラプーン(タイ式供養塔)と周囲を清掃し、「戦争犠牲者慰霊並びに平和祈念式典」を執り行った。
22日午前、スワンナプーム空港からタイを出国し、ミャンマーへ。同国ではビルマ方面の戦いの激戦地であるマンダレー、サガインでの慰霊が目的。午後はマハムニ・パゴダ、クドォードォ・パゴダを参拝した。
23日午前、一行はサガインヒルへと向かった。使節団はサガインヒルにある日本パゴダを参拝。礼拝堂で慰霊祭を行い、日本軍部隊の慰霊碑がある場所に移動し、慰霊並びに平和祈願祭を執行した。午後、カウンムード・パゴダ、シュエナンドー僧院を見学し、マンダレーヒルの中腹にある「緬甸(ビルマ)方面彼我戦没諸精霊」慰霊碑に到着。供養塔を花や香で荘厳した後、慰霊並びに平和祈願祭を執り行った。
宗教者が慰霊、復興祈る
東日本大震災から7年―3.11を忘れない
東日本大震災から7年にあたる3月11日、東北では大和教団(保積秀胤教主)が仙台市の大國神社で「東日本大震災7周年追悼慰霊祭並びに復興祈念祭」を、松緑神道大和山(田澤清喜教主)は宮城県の宮城県布教センターと宮城県の釜石道場、大船渡道場、宮古道場の会場で「東日本大震災慰霊祭」を斎行。救世真教(新井光興会長)は仙台市若林区荒浜で「東日本大震災慰霊祭」を執り行った。解脱会(岡野英祥法主)大阪教区青年部は10、11日の両日、大阪市浪速区での復興支援イベントに参加。妙智會教団(宮本惠司法嗣)は14日、東京・代々木の本部本殿で「東日本大震災祈願並びに供養会」を厳修した。
また、新宗連京都府協議会(佐藤益弘議長)の青年部(古田雅章部長)は13日、京都市北区のパーフェクト リバティー教団(PL)京都教会で第7回「福幸(復興)の祈り」の集会を、世界宗教者平和会議日本委員会(WCRP日本委、庭野日鑛会長、杉谷義純理事長)は14日、福島県浪江町の東日本大震災慰霊碑前で「東日本大震災の追悼と鎮魂ならびに復興合同祈願式」を行った。
いずれの慰霊祭・式典とも「3.11を忘れない」と、震災犠牲者の慰霊・追悼並びに復興を願う宗教者の真心からの祈りが捧げられた。
2018/3/28
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