宗教もしもし相談室
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Headline No.87 国際救援金の勧募呼びかけ―新宗連

西日本豪雨の被災地支援を


 6月末から7月初旬にかけ甚大な被害をもたらした西日本豪雨に際し、新日本宗教団体連合会(新宗連、岡田光央理事長)は7月30日、緊急の被災地支援として「平成30年7月豪雨」に伴う国際救援金勧募を加盟教団に向けて開始した。勧募は、7月6日からの加盟教団の被災状況をはじめ被災地の行政やNGOなどの対応、支援活動について新宗連事務局が行った情報収集を踏まえ、決定した。
 救援金の拠出予定先は特定非営利活動法人アムダ(AMDA、岡山市・菅波茂代表)と被災地NGO恊働センター(神戸市・頼政良太代表)、VОWS(バウズ、Volunteers of WCRP&SYL)の3団体。
 アムダと被災地NGO恊働センターは被災地で活動を継続中。またVОWSは2年前の熊本地震の際に、世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会と新宗連青年会(SYL)が協働で支援活動を行うため定めたチームの名称。VОWSは今年3月、熊本地震でのボランティア派遣など当初の活動計画が終了したが、今回の豪雨災害を受け、継続することとなった。
 VОWSは7月17日にWCRP日本委員会の青年部会担当者と、新宗連青年会の橋本浩志事務局長を派遣し、広島県を中心に現地調査を実施。同日は安芸郡海田町の高野山真言宗・大師寺で土砂を運び出すボランティア活動も行った。この調査結果を踏まえ、広島県三原市の災害ボランティアセンターを通じて、8月上旬頃から週末を中心としたボランティア派遣を行う方向で調整を進めている。

ユースフォーラム2018 in 長崎 ― 新宗連青年会

歴史を学び実感 平和へ歩む

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 新日本宗教青年会連盟(新宗連青年会、宮口弘道委員長)は7月7、8日、新日本宗教青年会九州連盟(青九連、岸和田誠委員長)受け入れにより、長崎県長崎市で「ユースフォーラム2018」を開催した。「学ぶ・感じる・つなぐ―和華蘭(わからん) ながさき 平和の一歩」のテーマの下、長崎の持つ「和華蘭」(日本・中国・オランダなどの西欧)文化への知見を広げ、キリスト教弾圧の歴史や原爆の悲惨さを学び、平和への思いを新たにした。

 7日午後1時、長崎市内のホテルで開会の後、市街地に移動した一行は、20のグループに分かれ「さるく」(町歩き)を実施。さるくガイドの先導の下、原爆落下中心地から原爆資料館、平和公園を巡り、原爆の恐ろしさや戦争の悲惨さなどを学んだ。
 この後、原爆により破壊され、1959(昭和34)年に再建されたキリスト教カトリックの浦上天主堂で平和祈念式典を開催した。はじめに平和を祈り、黙祷。献水で、長崎市内にある諏訪神社の「御神水」を捧げ、教団別礼拝。救世真教、解脱会、松緑神道大和山、崇教真光、善隣教、パーフェクト リバティー教団、妙智會教団、立正佼成会の順で各教団の様式に則り、原爆犠牲者に慰霊の誠を捧げ、平和を祈った。
 8日午前8時半から市内のホテルで、前日の記録写真のスライドショーの後、ユースフォーラム2018実行委員長の幸利昌長崎県委員会委員長が、毎年8月8日に長崎県宗教者懇話会が主催する「長崎原爆殉難者慰霊祭」を紹介。また、前日の西日本豪雨で岡山県などが甚大な被害を受けていることを報告し、日本赤十字社への募金をすることを実行委員会として提案し、協力を呼びかけた。

 「潜伏キリシタン」から 信教の自由の大切さ学ぶ
 8日午前9時からはホテルで、カトリック大司教区・教区本部事務局長の下窄(しもさこ)英知氏が講演。6月30日に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界遺産に登録されたことに触れ、長崎の地におけるキリシタン(キリスト教徒)殉教の歴史について話した。そして「潜伏キリシタン」について、権力に屈せずに「人間の尊厳を生き抜いた」と表現し、そこに世界遺産としての「価値」があったと指摘。さらに「信教の自由」の大切さを説き、「暴力や権力に屈してはならない、屈させてはならない」と訴えた。
 講演を受け、「グループワーク」。各自が学び、感じたこと、地元に戻った時に行いたい具体的行動について話し合い共有した。最後に参加教団の代表者らが意見や誓いを発表した。
 総評で宮口委員長は受け入れの青九連をねぎらった後、「学び、感じ、つないでいこうとすることが皆さんの心にあるはず」として、「感じたことを大切にして、自教団や縁のある人につなげてほしい。それが平和への第一歩になると確信しています」と閉めくくった。

平和学習会を開催―青関連

戦争体験者の話を聞き、「8.14式典」へ心づくり

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 新日本宗教青年会関東連盟(青関連、鎌形至委員長)は7月16日午後から、東京・四谷の解脱会本部で「平和学習会(8・14式典事前学習会)」を開催した。
 同学習会は「8.14式典」の実行委員会、奉仕者の心づくりと、PRのため、首都圏在住の加盟教団青年に広く呼びかけて、毎年開催されている。今回は「私のことばで伝えたい―語り継ぐ戦争のキオク」をテーマに、加盟教団の戦争体験者14人を招き、話を聞いた。
 開会式の後、小グループに分かれ、戦争体験者の話を聞いた。参加者は東京大空襲や学童疎開、勤労動員、終戦などの生々しい実体験の語りに聞き入り、質疑応答を交え理解を深めた。
 休憩をはさみ、ワークショップ。発表では「式典を多くの人に伝え、お誘いしていく」「感謝の気持ちで先祖供養を行う」などの決意が表明された。ワークショップのまとめとして田野崎献太委員は「テレビや映画の世界であった戦争が、普通の人々の経験を通して身近に理解できたのではないか」と述べた。
 閉会のあいさつで第53回「8・14式典」実行委員長の鈴木快彰委員は「今回の経験をそれぞれの言葉で、多くの人に伝えていってほしい」と語り、一カ月後に迫った「8・14式典」で「心を込めて奉仕させていただきましょう」と呼びかけた。

2018/7/26

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