宗教もしもし相談室
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新宗連理事長 年頭所感

時代に希望の光を点す

宗教協力を通して世界平和を実現


平成31年1月1日
公益財団法人 新日本宗教団体連合会
理事長 岡田 光央

 新年、明けましておめでとうございます。皆さまにはますますご健勝にて新年を迎えられましたことと、心よりお慶び申し上げます。
 私は昨年6月の新宗連理事会におきまして、第八代理事長にご推挙を賜り、就任させていただきました。保積秀胤前理事長には4年にわたり、大役をお務めいただきましたことに深く感謝申し上げます。
 就任にあたり、私は、混迷の様相を深めているこの時代に、あらためて新宗連諸先達の熱誠あふるる救済活動に思いを致し、宗門宗派を超えた宗教協力を通して世界恒久平和の実現に向け、歩みを進めて参ることを表明いたしました。新宗連の役員並びに全国の新宗連に集う皆様方のご意見をお伺いし、更なる実践をもって本年も大任を全うする所存でございます。
 さて本年、皇太子殿下におかれましては、新天皇へご即位あそばされます。そして新元号が制定され新しいみ代を迎えることとなります。また来年2020年には東京オリンピック・パラリンピック開催、再来年の2021年には新宗連結成70年という佳節を迎えます。刻々と変化する時代に相応した新宗連の在り方を、研鑽し構築していかねばならないと存じております。

 新たな時代の到来、スローガンのもと課題に取り組む
 来年度、新宗連は4本のスローガンのもと、「事業大綱」の重点課題として次の4点を掲げ、取り組んでいくこととなりました。
 1、一人ひとりが信仰心を深めるとともに、より多くの人々に信仰の尊さを広め、宗教心と信仰心が尊重される社会づくりを進める。
 2、新宗連の結成理念である「信教の自由」「基本的人権」など、自由かつ主体的な宗教活動を支えている憲法の各条文改正問題を注視し、対応を図っていく。また、一人ひとりが一票を投じる「国民投票」に対する理解を深めていく。
 3、「いのちを尊ぶ世界」の実現に向け、緊迫する国際情勢や地球環境汚染問題を注視し、宗教者、宗教団体、新宗連等ができる社会貢献活動について検討を進めていく。
 4、次世代を担う宗教青年の教化育成に力を入れ、世代を超えてより多くの青少年の信仰心を醸成していく。
 この重点課題はいずれも、新宗連スローガンを基本として、長年にわたる新宗連活動の積み重ねを経て、時代の要請に応えるものとして検討、決定されたものです。事業大綱に則り、具体的な事業計画については2月19日の理事会にて決定すべく、各機関・委員会で鋭意、検討を進めているところであります。

 地球環境汚染やIT、AIなど新たな問題にも対応を
 重点課題の第3に、地球環境汚染問題があります。近年の予想を超える自然災害は地球環境並びに人間活動、なかんずく人間の精神にも大きな影響を与えています。
 新宗連は2004(平成16)年、結成50周年を機に発表した「将来構想計画」の一環として「地球環境保全運動の推進」を掲げ、環境問題への取り組み始め、現在も、各協議会でその運動の精神を継承する環境問題へのさまざまな実践、啓発活動が継続されております。 
 また、度重なる自然災害に際して、皆様のご協力のもと新宗連は国際救援金から緊急援助金の拠出、復興支援並びに犠牲となられました方々の魂霊の慰霊・追悼のための「新生復興祈念集会」開催、新日本宗教青年会連盟(新宗連青年会)を主とするボランティア活動にあたってまいりました。
 今後もマイクロプラスチックによる海洋汚染や、気温上昇による様々な環境破壊などの課題に対し、更なる実践活動を起こしてゆく必要性を感じております。
 今年、私どもは憲法改正と国民投票、死刑制度の存廃などの問題も継続し、その動向を注視して参らねばなりません。さらにIT(情報技術)やAI(人工知能)の進歩と人間の在り方といった新たな問題への対応も問われてくることでしょう。つまり?物質と自然、あるいは人工物(アーティフィシャル)と宗教心?は等価であるのかと。
 新宗連に集う私どもは「いのちを尊ぶ世界実現」を基本理念としております。共に愛和協力し、暗夜に光を点ずるが如く、新しい時代に対応する希望を示し、確かな歩みを進めて参りたいと存じます。

2019/1/1

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