自民党・下村博文氏と立憲民主党・枝野幸男氏が講演
下村氏は自民党が提案する4項目の条文改正案(自衛隊の明記、緊急事態対応、合区解消・地方公共団体、教育充実)について説明。特に自衛隊の明記については、現在でも「憲法違反」の状況にあるとし、憲法に自衛隊を明記することによって解消すべきであると主張した。
また、自民党の提案する条文改正案はあくまでも「条文イメージ」であり、時代に即した憲法を制定するため、「憲法審査会で(野党委員らと)自由討議の中で議論をしたい」と述べた。
枝野氏は、党名にも掲げている「立憲主義」について、「憲法を権力行使のルールと捉えること」と説明。この認識が共有されていないために、憲法の議論が混迷しているとの見解を述べた。
また、現憲法は解釈や判例の積み重ねで運用されていると説明し、自衛隊についてはもうすでに「合憲」として定着しており、これを「違憲」とする方が現在の憲法及びその解釈に違反すると指摘。また、集団的自衛権の行使の違憲性を批判し、党としては必ずしも護憲ではなく、衆議院の解散権などについては改憲の立場にあることも説明した。
長崎でフィールドワークを実施―信教委
キリスト教の弾圧史 学ぶ
26日午後、長崎市の立正佼成会長崎教会で委員会を開いた後に学習会を催し、カトリック長崎大司教区本部事務局長の下窄英知氏を招き、長崎におけるキリスト教の弾圧の歴史について講義を受けた。
下窄氏は、諸外国からの植民地化を怖れた豊臣秀吉がキリスト教弾圧を始め、キリスト教(諸外国)と藩が結び付くことで経済的に豊かになってしまうことを怖れた江戸幕府はさらに弾圧を強めたと解説した。
明治時代となり、キリスト教の禁制が説かれたが、その後もキリスト教と神社、仏教といった宗教間での反目や争いがあったことに触れた上で、「これらは宗教間の争いではなく、国家の政策の問題」と指摘。宗教弾圧や「信教の自由」の侵害、あるいは宗教のイメージは国家の宗教政策によって左右されることが大きいことをあらためて強調した。
27日は午前、下窄氏の案内の下、大村市を巡り、1657(明暦3)年に起こった隠れキリシタンが大量に検挙された「郡崩れ」について学んだ。一行は天正遣欧少年使節顕彰之像前から出発し、「郡崩れ」で斬首された人たちの遺体が埋められた首塚跡、胴塚跡、また首が晒されていた獄門所跡などを巡り(写真)、最後に処刑場であった放虎原殉教地を訪問。それぞれの場所で下窄氏から説明を受け、学びを深めた。
2018/12/28
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