宗教もしもし相談室
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各教団でコロナ対策推進

自由な宗教活動と感染拡大防止の両立 課題か

 
職員や来訪者に対策を呼びかける加盟教団の掲示板
新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、新日本宗教団体連合会(新宗連、岡田光央理事長)とその加盟教団でも様々な対策が講じられている。
 新宗連では2月中に各種委員会、地方の総支部・協議会、青年会連盟・委員会で予定されている行事や会議については、延期が可能な行事は実施を控え、また実施する場合は十分な感染防止に努めることを要請した。
 加盟教団の対応は様々。本部や教会・道場などの支部における行事を中止・延期する、また施設を閉鎖し、自宅での祈り・礼拝を呼びかけている教団もある。他方で神事や供養、参拝などは「信仰上、必要不可欠」との判断から、例祭などを予定通り斎行する教団もあるが、感染拡大防止に注意を払い、換気の悪い密室に大人数が密集しないよう配慮している。
 具体的には必要最低限の人数(斎員・祭員、あるいは本部職員のみ)で式典を行う、遠方にいる信徒・会員や高齢者には参拝の自粛、参列者は手洗いを促す、備品の消毒・換気を徹底する、屋外施設(仏舎利塔など)のみ一般参拝を可能とする―などの対策を講じている(写真/職員や来訪者に対策を呼びかける加盟教団の掲示板) 。
 教団の判断や対策は、機関紙誌やホームページ等で掲載し、信徒・会員への周知を図り、併せて状況の早期終息と罹患者の健康回復を祈念する教団もある。
 

 世界的に宗教行事の自粛続くが、「本質考える時期」

 新型コロナウイルスの与える影響は未知数であり、人々に疲弊の色も見えているが、宗教団体にとっては行事の在り方、教団職員や信徒・会員の教団への関わり方などを見つめ直す機会となっており、「教団の本質を考える良い時期」と前向きに捉える発言も出ている。
 長期化を予想する専門家もあり、まだまだ予断は許されない。新宗連としては加盟教団の自由な宗教活動を支援するとともに、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、必要な対策を講じていく。

2020/3/27

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