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Headline No.119 第56回 「8.14式典」―新宗連青年会

世界平和、絶対非戦を誓う 結成60周年の節目 式典の意義を受け継ぐ

 
加盟教団の青年が整列し、宮本委員長の先導で黙祷
新日本宗教青年会連盟(新宗連青年会、宮本泰克委員長)は8月14日夕、国立・千鳥ケ淵戦没者墓苑で第56回「戦争犠牲者慰霊並びに平和祈願式典(8.14式典)」を開催した。今年は新宗連青年会の結成60周年、新日本宗教団体連合会(新宗連、岡田光央理事長)の結成70周年の節目を迎え、「世界平和」と「絶対非戦」への誓いを新たにした。式典は今年も参列は原則、首都圏在住の青年代表らとし、ライブ配信を行った。
 時折り強い雨が降る中、午後6時に開式。主催者あいさつで新宗連青年会の宮本泰克委員長は、今年、新宗連青年会が結成60周年の節目を迎えたこと、「8.14式典」が結成後初めて実施した行事であることに触れ、「あらためて『世界平和』『絶対非戦』の誓いを新たにいたします」と述べた。そして戦争の記憶の風化を危惧し、式典を継続してきた意義を語った。そして今年6月に実施した「ユースフォーラム」では「共生社会」をテーマにパラアスリートの杉内周作氏による講演を通して、絶望を乗り切るための仲間の存在の大切さを学んだことを報告。「私たちには、宗教宗派の違いを超えて、『世界平和』『絶対非戦』の理念のもと、『すべてのいのちを尊ぶ世界』の実現に向け、協力する仲間たちがおります。今日あらためて心をひとつにして祈りを捧げたい」と決意を述べた。
 続いて新宗連を代表し、岡田光央理事長があいさつ。新宗連青年会が世界平和を祈り行動を重ねてきたことを「世界の平和を祈り、実践する崇高なる営み」と称し、さらなる行動展開を願った。また、新宗連結成70周年の節目を迎え、「宗教者として、平和の礎となった戦争犠牲者のことを決して忘れることなく、みたまの平安と平和の実現を祈り続けます」と述べた。
 教団別礼拝に移り、解脱会、思親会、松緑神道大和山、崇教眞光、善隣教、玉光神社、妙智會教団、立正佼成会の8教団の代表が慰霊と平和祈願を行った。
 この後、「平和へのメッセージ」を善隣教の青年が奏上。善隣教への信仰の縁を与えてくれた祖父母の広島被爆体験、また善隣教が社会活動として韓国原爆被害者救済活動を行い、韓国原爆被爆者協会への義捐金贈呈、教団の「韓国・青年平和の翼」への参加などの体験を報告した。そして戦争体験者の高齢化、直接戦争体験を聞く機会が減ってきたことに危機感を感じているとして、「私は、祖父母やご縁のあった韓国の被爆者の方たちの言葉を私の言葉で伝えていきます」と決意を述べた。
 宮本委員長の先導で「平和の祈り」(黙祷)を捧げ(写真)、閉会した。ライブ中継の視聴者は約2,000人を数えた。

2021/9/10

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