宗教もしもし相談室
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ロシアとウクライナを巡る情勢に関する声明

 現在、ロシアとウクライナを巡る情勢は、非常に緊迫化し、誠に憂うるべき状況が続いています。
 私たち新日本宗教団体連合会(新宗連)は、かねてより世界の恒久平和とすべてのいのちを尊ぶ世界の実現を誓い、宗教宗派を超えて祈りと行動を共にしてまいりました。しかし、またしても新たな紛争、人道危機が発生したことは、宗教者として忸怩たる思いであります。ここに犠牲となられた方々に対し謹んで哀悼の意を表します。
 争いが起こるには様々な原因があります。しかし、私たち宗教者は、その奥底にある真因に目を向けていかねばなりません。人々の中に存する怨み、怒り、憎しみ。そのような心から争いは生まれます。一人一人が心根を浄化し、愛和の精神、恕する想念を育むことにより争いの連鎖は断たれ、真の恒久平和が醸成されてくるに違いありません。
 かつて新宗連の先達が「私たち宗教者が常にできる社会貢献は世界のより多くの人に信仰心を持ってもらうこと」と述べられました。私たちには、目に見えざる世界、神仏の実在を説き、信仰心を世に広め、愛和の精神を拡げていく責務が存します。そして神仏のみ意に思いを一にし、「平和を希求し、祈り、行動する人」を増やしていかねばなりません。
 世界ではウクライナのみならず、各所で争いの火種が燻っています。
 私たちは、先達が連綿と継承してきた「二度と戦争を起こしてはならない」「国際問題を武力で解決してはならない」との「絶対非戦」精神を改めて噛みしめ、世界に一刻も早く安寧が訪れるよう共に祈りたいと存じます。
 祈りによって、私たちは宗教宗派を超えて手を繋ぎます。そして、今まさに苦難に直面し、希望を失っている人々に連帯の心を届けようではありませんか。

令和4(2022)年3月11日
新日本宗教団体連合会
理事長 岡田 光央

2022/3/11

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