内閣総理大臣
岸田 文雄 殿

　内閣総理大臣をはじめ閣僚の皆様には、Ｇ７広島サミット議長国としての対応等をはじめ、国内外の平和構築にご尽力を賜り、誠にありがとうございます。
さて、私どもは多年にわたり、政府を代表する総理はじめ閣僚が、靖国神社に「公式参拝」をすることは、憲法に定める「政教分離」原則に違背し、「信教の自由」を侵害するものであることをご確認いただきたく、意見書を提出して参りました。今般、あらためて、「公式参拝」に関わらず、総理はじめ閣僚らによる靖国神社への関与に対して今一度熟慮いただきたく、本意見書を提出させていただきます。
　岸田総理におかれましては、就任以来、靖国神社の春秋例大祭にあわせ、「内閣総理大臣　岸田文雄」名で真榊を奉納されておられます。総理就任以前には真榊を奉納されておらず、就任後から突然始められた行為は、信仰心の故とは考えづらく、政治的立場故の行為と受け取られかねません。
　私どもは、戦争犠牲者の慰霊・追悼は国民それぞれが自身の信仰に基づいてなされるべきと考えております。しかし、総理という政治的立場による靖国神社への関与は、特定宗教の「援助・助長」にあたり、政府が、当該宗教は戦争犠牲者の慰霊・追悼において、他の施設などより価値が高い、あるいは「正式」なものであるような評価やイメージを国民に与えています。またこれらの行為は特定の支持者へのアピールなど、政治的意図が感じられ、為政者が宗教団体を利用することは当該宗教が本来大切にしている宗教性への配慮に欠けた行為にも映ります。
　閣僚を含む国会議員は、自らの政治的立場を掲げ靖国神社に個人、または団体で参拝し、真榊等を捧げ、その事実を喧伝されておられます。個々の「信教の自由」は基本的人権の根幹として尊重されるべきものですが、靖国神社に限らず、多数の宗教教団、教会等を政治利用することは、当該宗教の宗教性や信仰心を蔑ろにする行為、集票目的と映りかねません。
　岸田内閣におかれましては、今一度、国民一人ひとりに保障されている「信教の自由」と「政教分離」原則に対して、ご確認をいただき、賢明な判断と行動をお願い申し上げます。

　令和5年7月27日
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立憲民主党
代表　泉　健太 殿

　私どもは多年にわたり、政府を代表する総理はじめ閣僚が、靖国神社に「公式参拝」をすることは、憲法に定める「政教分離」原則に違背し、「信教の自由」を侵害するものであり、厳に慎んでいただくよう、意見書を提出し続けて参りました。今般、あらためて、「公式参拝」に関わらず、国会議員らによる靖国神社への関与に対して今一度熟慮いただきたく、本意見書を提出させていただきます。
　私どもは、戦争犠牲者の慰霊・追悼は国民それぞれが自身の信仰に基づいてなされるべきと考えております。しかし、総理をはじめ国会議員による靖国神社への政治的立場に基づく関与は、当該宗教が戦争犠牲者の慰霊・追悼において、他の施設などより価値が高い、あるいは「正式」なものであるような評価やイメージを国民に与えています。近年、閣僚以外に野党の国会議員の方々も、自らの政治的立場を掲げ靖国神社に個人、または超党派の団体で参拝し、真榊等を捧げ、その事実をＳＮＳ等で喧伝されている方がおられます。これらの行為は特定の支持者へのアピールなど、政治的意図が感じられ、為政者が宗教団体を利用することは当該宗教が本来大切にしている宗教性への配慮に欠けた行為にも映ります。
　個々の「信教の自由」は憲法に定める基本的人権の根幹であり、これを否定するものではありませんが、国会議員としての政治的立場を理由として、靖国神社に限らず、多数の宗教教団、教会等を政治利用することは、当該宗教の宗教性や信仰心を蔑ろにする行為、集票目的と受け取られかねません。
　特に、岸田総理は、総理就任以降、靖国神社の春秋例大祭にあわせ、「内閣総理大臣　岸田文雄」名で真榊を奉納しておられます。総理就任後から突然始められた行為は、信仰心の故とは考えづらく、政治的立場を利用した特定支持者へのアピールと受け取られかねないという理由から総理にも同様に意見書を提出しております。
　立憲民主党におかれましても、今一度、国民一人ひとりに保障されている「信教の自由」と「政教分離」の原則に関してご確認いただき、賢明な判断と行動をとられますよう、重ねてお願い申し上げます。

　令和5年7月27日
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国民民主党
代表　玉木　雄一郎 殿

　私どもは多年にわたり、政府を代表する総理はじめ閣僚が、靖国神社に「公式参拝」をすることは、憲法に定める「政教分離」原則に違背し、「信教の自由」を侵害するものであり、厳に慎んでいただくよう、意見書を提出し続けて参りました。今般、あらためて、「公式参拝」に関わらず、国会議員らによる靖国神社への関与に対して今一度熟慮いただきたく、本意見書を提出させていただきます。
　私どもは、戦争犠牲者の慰霊・追悼は国民それぞれが自身の信仰に基づいてなされるべきと考えております。しかし、総理をはじめ国会議員による靖国神社への政治的立場に基づく関与は、当該宗教が戦争犠牲者の慰霊・追悼において、他の施設などより価値が高い、あるいは「正式」なものであるような評価やイメージを国民に与えています。近年、閣僚以外に野党の国会議員の方々も、自らの政治的立場を掲げ靖国神社に個人、または超党派の団体で参拝し、真榊等を捧げ、その事実をＳＮＳ等で喧伝されている方がおられます。これらの行為は特定の支持者へのアピールなど、政治的意図が感じられ、為政者が宗教団体を利用することは当該宗教が本来大切にしている宗教性への配慮に欠けた行為にも映ります。
　個々の「信教の自由」は憲法に定める基本的人権の根幹であり、これを否定するものではありませんが、国会議員としての政治的立場を理由として、靖国神社に限らず、多数の宗教教団、教会等を政治利用することは、当該宗教の宗教性や信仰心を蔑ろにする行為、集票目的と受け取られかねません。
　特に、岸田総理は、総理就任以降、靖国神社の春秋例大祭にあわせ、「内閣総理大臣　岸田文雄」名で真榊を奉納しておられます。総理就任後から突然始められた行為は、信仰心の故とは考えづらく、政治的立場を利用した特定支持者へのアピールと受け取られかねないという理由から総理にも同様に意見書を提出しております。
　国民民主党におかれましても、今一度、国民一人ひとりに保障されている「信教の自由」と「政教分離」の原則に関してご確認いただき、賢明な判断と行動をとられますよう、重ねてお願い申し上げます。

　令和5年7月27日