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Headline No.135 靖国神社の政治利用に対する意見書―信教委・政治委の両委員長が提出

自民党
 新宗連の信教の自由委員会(信教委)の鈴木裕治委員長と、政治委員会(政治委)の力久道臣委員長は7月27日午前、東京都千代田区の自由民主党本部を訪れ、岸田文雄内閣総理大臣宛ての「靖国神社の政治利用に対する意見書」を、自民党組織運動本部の小渕優子本部長に手渡した(写真右から小渕本部長、鈴木委員長、力久委員長)。
 鈴木・力久両委員長が趣旨を説明。小渕本部長は毎年の意見書提出を「重く受け止めている」と述べたうえで、「皆さまのお考えを総理に届けさせていただきます」と答えた。
 これまで意見書は信教委委員長名だったが、今回は政治委委員長との連名とした。意見書では、総理はじめ閣僚が靖国神社に「公式参拝」することは憲法の「政教分離」原則に違背し「信教の自由」を侵害するものであることの確認を求め、例年意見書を提出してきたことを説明。
 そして岸田総理が就任後から靖国神社の春秋例大祭に合わせ「内閣総理大臣 岸田文雄」名で真榊を奉納している行為は「信仰心の故とは考えづらく、政治的立場故の行為と受け取られかねません」と指摘。戦争犠牲者の慰霊・追悼は、国民それぞれが自身の信仰に基づいてなされるべきであるが、総理という政治的立場による靖国神社への関与は、特定宗教の「援助・助長」にあたり、政府が、靖国神社は戦争犠牲者の慰霊・追悼において他の施設などより価値が高い、あるいは「正式」なものであるような評価やイメージを国民に与える。また、これらの行為には特定の支持者へのアピールなど政治的意図が感じられ、「為政者が宗教団体を利用することは当該宗教が本来大切にしている宗教性への配慮に欠けた行為にも映ります」と述べる。
 さらに閣僚を含む国会議員が靖国神社を参拝し、真榊等を捧げ、その事実を喧伝することは靖国神社に限らず宗教団体を政治利用するものであることをあらためて述べ、岸田内閣に「信教の自由」「政教分離」原則の確認と賢明な判断と行動を求めている。

 立憲、国民、維新の会の3政党にも意見書提出               
               
 総理宛て意見書は例年提出してきたが、自民党ほか野党の国会議員も自らの政治的立場を掲げ靖国神社を参拝、真榊を奉納しSNSなどを通じて喧伝していることから、こうした行為を行う国会議員が所属する代表的な3党(立憲民主党、国民民主党、日本維新の会)の代表宛ての「靖国神社の政治利用に対する意見書」を提出した。
国民民主党
 27日午後、鈴木委員長と力久委員長らが衆議院第1議員会館会議室で、国民民主党の玉木雄一郎代表と榛葉賀津也幹事長、古川元久・企業団体委員長と面会(写真右)。
 この後、永田町の立憲民主党本部で、泉健太代表と岡田克也幹事長、白眞勲・前参議院議員と面会し(写真下)、両党代表に「靖国神社の政治利用に対する意見書」を手渡し、意見書の趣旨を説明し、代表らと意見交換を行った。
立憲民主党
意見書提出には、鈴木・力久両委員長のほか、信教の自由委員会の佐原透修委員(立正佼成会総務部次長)と大滝晃史・新宗連事務局長らが同行した。
 日本維新の会の馬場伸幸代表宛ての「靖国神社の政治利用に対する意見書」は同日郵送し提出した。(意見書全文は新宗連HP広報「見解・声明・意見」に掲載)

2023/7/29

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