宗教もしもし相談室
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「信教の自由」についての理事長メッセージ

新日本宗教団体連合会が大切にしてきた「信教の自由」について
〜「信じる自由」と「信じない自由」〜

 新日本宗教団体連合会(新宗連)に加盟する宗教団体の多くは、日本に存在する数多の社寺等に対し、比較的新しく誕生したことから「新宗教」または「新興宗教」と呼ばれ、好奇の視点で注目や批判をされることもありました。私たちは結成当時から「信教の自由」を守ることをスローガンに掲げ、お互いの教えの違い、思想、信条を互いに認め合い、多様性を尊重しながら70年余の活動を続けてまいりました。
 
 これまで「信教の自由」とは、「自分が信じたい宗教を信じる自由」が強調されてきましたが、「自分が信じたくない宗教を信じなくてよい自由」でもあります。この二つは不可分です。この視点から、私たちは「信じたくない宗教は信じなくていい」「信仰とは強制されるべきものではない」「出入り自由なものである」ということを、あらためて訴えたいと思います。或る宗教を信じたいか、信じたくないかは自分で決めることであり、他の人が決めることではありません。
 
 過去においても、社会で問題を起こした宗教団体が注目を浴びる度に、宗教団体の宗教活動に規制をかけようとする政治的な動きに直面してきました。新宗連では、その度に宗教団体の自由な宗教活動、とりわけ一人ひとりの「信教の自由」を守るために意見表明を続けてきました。これは、「信教の自由とは本来的には一人ひとりの生き方の根本を自ら決めることができる」という個人の自由のためにある、基本的人権の根源であると認識しているからです。「信教の自由」は宗教団体の既得権を守るためにあるのではなく、信仰する個人、信仰しない個人、それぞれを守るためのものであるということが、私たち新宗連の一貫した主張です。
 
 新宗連は、これからも一人ひとりの「信教の自由」を尊重し、大切にできる社会づくりに貢献していけるよう、努めてまいります。

令和5年8月1日
公益財団法人 新日本宗教団体連合会
理事長 石倉 寿一

2023/8/1

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