現地調査で支援計画を探る―新宗連
5日に現地入りし、翌6日午前9時過ぎ、七尾市中島町にある被災地NGO恊働センターの活動拠点、小牧集会所を訪れた。同代表の頼政良太氏から、地震発生からの被害状況の振り返りと、被災者の状況を把握し迅速な支援につなげるための対応などについて説明を受けた。(写真下:被災地NGO恊働センターによる集会所での足湯ボランティア−能登島 2月6日)
七尾市の一部では断水が続いており、被災者から「風呂に入りたい」「洗濯をしたい」といった生活面の要望が聞かれた。
また、被災地では避難所での掃除や炊き出しなどを被災者自身が行い、日増しに疲労の色が濃くなっている。主に女性が炊き出しなどを行っており、負担が大きいことも判明した。
7日は八ケ崎集会所で支援物資の仕分けや配布作業、午後からは近隣の被災住宅の片付け作業などにあたった。集会所にはさまざまな企業や団体からの支援物資が届けられ、陳列方法も工夫され、食料品から衣料品、洗面用具などの日用品、大人用のおむつ、ペット用品など種類も豊富だ。車で訪れた女性は「初めて来ました。支援物資の種類が豊富でとても助かります」と笑顔を見せた。
市内の各避難所には、行政からの支援物資も届けられてはいるが、全体的に品薄状態が続いていた。そこで、被災地NGO恊働センターでは市内の避難所や被災住宅を回り、被災者にアンケート用紙を配布。被災者の要望をもとに、ニーズに合わせた支援活動を展開。SNSで支援情報を発信し、支援団体の協力を得て炊き出しを行っていた。
被災地では被災者同士が力を合わせ、助け合う生活が続いている。災害後には不要不急の移動自粛が呼びかけられ、ボランティア活動に対する抑制論も広まった。しかし、プロの支援だけでは被災地のニーズを満たすことは難しく、ボランティアの存在が不可欠であることも明らかになった。
2024/3/11
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