東京都慰霊協会(青山佾-やすし-会長)は3月10日午前、東京都墨田区の東京都慰霊堂で「都内戦災 関東大震災遭難者春季慰霊大法要」を開催した。
この日は、東京大空襲から80年という節目の日であり、式典には秋篠宮皇嗣同妃両殿下をはじめ、小池百合子東京都知事、遺族代表や関係者らが参列し、犠牲者への哀悼と平和への誓いを新たにした。東京都慰霊堂には関東大震災(1928年)と東京大空襲(1945年)による約16万3,000人の犠牲者の遺骨が納められている。

「追悼の辞」に立った小池都知事は東京大空襲により、一夜にして約10万人の尊い命が奪われたことに触れ、犠牲者と遺族への哀悼の意を表した。さらに世界が依然として戦争や紛争に揺れる中、「東京は二度、焦土と化したが、被災者、ご遺族の皆様はそのたびに懸命に立ち上がり、今日の東京を築き上げた」と述べた。
この後、秋篠宮皇嗣同妃両殿下が焼香された後、主催者、政府、東京都、区代表、遺族代表が順次焼香し、さらに東京都宗教連盟の代表者らが焼香を行った。
最後に増上寺の小澤法主が「ご法話」を行い、幼少期に八王子で空襲を経験した際の記憶を述懐。「再び空襲警報のサイレンを聞くことのない世界を築かなければならない」と訴え、すべての犠牲者が安らかに眠れるよう平和への願いを新たにした。
2025/4/24
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