教派神道連合会(教派連、理事長=宍野史生・神道扶桑教管長)は6月5日午前、東京都渋谷区の國學院大學常磐松ホールで、「結成130周年記念祭典・式典」を執り行った。
教派連は明治初頭に設立された教派神道の各教派同士の親睦と時局への対応のため共通の渉外機関として、1895(明治28)年に「神道同志会」の名称で結成された。名称の変更を経て、1934(昭和9)年から「教派神道連合会」の現名称となる。現在は神道大教、黒住ヘ、神道修成派、出雲大社教、神道扶桑ヘ、實行教、神習教、御嶽教、禊ヘ、神理教、金光教、大本の12教派により構成している。日本宗教連盟には46(昭和21)年の結成時から加盟。
祭典・式典は、三笠宮家の彬子女王殿下ご臨席のもと、神理教の巫部祐彦管長が開式の辞を述べ、黒住ヘの黒住宗芳教嗣を斎主に「賢所遥拝」が厳かに行われた。
彬子女王殿下による玉串奉奠に続き、斎主と参列者代表の實行教の柴田尋之管長と神習教の芳村正コ管長、金光教の金光浩道教主が玉串を奉奠。神道大教の菊池重敏管長を先達に1872(明治5)年に定められた「三條教憲」を参列者一同で奉読した。
彬子女王殿下が「御言葉」を述べられ、10年前の教派連結成120周年式典を機に國學院大學で再開された神道講座の講師を務めたこと、また教派連の防災への取り組み、世界平和を祈念している活動などを紹介した。その上でウクライナ侵攻や北朝鮮ミサイル配備など世界各地で起こっている事例を憂い、「今こそ世界平和の祈りが必要となる時でありましょう。教派神道連合会の皆様には引き続き、手を携え、日本国の未来を見据え、140周年、150周年へと歩みを進めていただきたい」と述べられた。

来賓祝辞を國學院大學の針本正行学長と神社本庁の田中恆清総長、日本宗教連盟の石倉寿一理事長が述べ。この後、大本の出口紅教主の閉会の辞で祭典・式典の幕を閉じた。
当日は宗教界ならびに関係団体の代表、学識者らが参列。新宗連加盟教団からは阿吽阿教団の鈴木光彌主管と玉光神社の本山一博宮司、妙智會教団の宮本惠司會長らが参列した。
2025/6/15
▲ページの先頭へ