新日本宗教青年会連盟(新宗連青年会、宮本泰克委員長)は6月7、8の両日、名古屋市内で「ユースフォーラム2025」を開催した。2日間にわたるプログラムには、全国8教団から約100人の青年が参加した。
ユースフォーラムは、新宗連青年会が主催する二大行事の一つであり、宗教の違いを超えて青年たちが「出会い・啓発・学習」の場を通じて交流し、信仰を持つ意義を改めて見つめ直すことを目的に毎年開催している。今年は中部連盟の受け入れのもと、「TUBEだよ、全員集合! 仲間と熱く、絆で強く、みんなで歩くマコトの道」をテーマに開催された。
7日の開会式では、主催者を代表して宮本委員長があいさつし、フォーラムの趣旨や意義を説明。続いて、受け入れ連盟の委員長が歓迎のあいさつを述べた。

講演では、「お笑い」と「笑い」の違いについて解説。「お笑い」は芸人が娯楽として提供するものであるのに対し、「笑い」は人と人との信頼関係を築くコミュニケーションの手段であり、人を輝かせる力があると説いた。
さらに、人気お笑い芸人の具体例を取り上げながら、彼らがなぜ人々を笑顔にできるのかを、観察力、タイミング、言葉の選び方、間の取り方といった技術の観点から分析。こうした技法を日常の人間関係にも応用できるものとして紹介した。
講演後にはグループワークが行われ、参加者は講演内容をもとに学んだコミュニケーション術を実際に体験。ある参加者は、「今の時代、携帯などで顔を見ることなくコミュニケーションを取ることが多い中で、どう向き合えばよいのかを学ぶ貴重な機会となった」と感想を述べた。
夕食懇談会では、中部連盟各県の委員会が企画したご当地クイズが披露された。笑いや歓声が飛び交い、教団や地域を超えた交流が一層深まるひとときとなった。
翌8日午前には、参加者が数グループに分かれて名古屋城を散策し、本丸御殿などを見学。歴史や文化に親しみながら互いの理解を深めた。この後、立正佼成会名古屋教会で閉会式が行われ、参加者や実行委員の良いところを見つけて書き出す「グッドポイントツリー」の作成や「平和の祈り」(教団別礼拝)、参加教団代表者による感想発表などが実施され、2日間のプログラムが終了した。
参加者からは、「教えは異なっていても、目指す方向や目的は同じであり、他教団の仲間との絆がより深まりました」「他宗教の方々との出会いを通して、自らの宗教や信仰に対する自信が高まり、自教団での活動への原動力を得る貴重な機会となりました」との声が寄せられ、信仰を持つ青年たちの熱意と学びが響き合う場となった。
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「沖縄慰霊の日」戦跡各所を参拝、祈りを捧げる
新宗連青年会は沖縄戦の組織的戦闘が終了した「沖縄慰霊の日」に合わせ、6月22日から23日にかけて、代表者を沖縄に派遣した。

翌23日午前、一行は糸満市摩文仁の平和祈念公園に到着。1945(昭和20)年同日、沖縄戦の総司令官・牛島満中将が自決したとされる地点に建つ「黎明の塔」や、学徒隊を祀る「沖縄師範健児之塔」(写真)などを参拝した。この後、県主催の沖縄全戦没者追悼式に参列し、正午には全戦没者の冥福を祈り、黙祷を捧げた。
2025/7/12
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