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Headline No.193 第85回拡大宗法研

宗教界のキャッシュレス化テーマに課題と先進事例を学ぶ


26.03.09/第85回拡大宗法研/大出艶山 武智.jpg
 新日本宗教団体連合会(新宗連)の宗教法人研究会(宗法研、仙波達治座長)は3月9日午後から、東京・代々木の新宗連会館でオンライン併用による「第85回拡大宗法研」を開催した。テーマは「宗教界のキャッシュレス化の現状と課題―物販から賽銭まで」。講師に神社本庁総合研究所研究部長の浅山雅司氏(写真)と、浄土宗大本山増上寺執事・参拝部長の武智公英氏(写真)を迎えた。
 日本では2019年頃からキャッシュレス決済が急速に普及し、コロナ禍を経て非接触型への関心が高まった。これに伴い、授与品のオンライン化や賽銭・布施のキャッシュレス対応が広がる一方、法制度や技術面、信仰の在り方への影響などが課題として浮上している。 
 浅山氏は、こうした動向を踏まえ「可否を含めた議論は不可避」と指摘。給与のデジタル払い解禁や、前払式支払手段が条件付きで寄付にも利用可能となるなどの最近の制度動向を紹介しつつ、複雑な法制度を解説した。
 特に、授与品のインターネット頒布は通信販売に該当する可能性があり、「特定商取引法」への対応が必要となる点を強調。表示を行えば商行為性が認められ得る一方、行わなければ法令違反の恐れがあるという制度上のジレンマを指摘した。
 武智氏は、増上寺における取り組みを報告。2024(令和6)年末から決済サービス「PayPay」を導入したが、利用は主に賽銭にとどまり、割合は高くないという。導入の背景としてインバウンド増加や現金を持たない参拝者の増加を挙げ、「対応手段の一つとして両替機などとともに導入した」と説明。その上で「実際のお賽銭は、現状、ほぼ現金」と述べた。また、企業と連携したオンライン初詣の試みも紹介した。
 質疑応答では、現場の具体的対応に加え、デジタル決済が進む中で奉納行為の宗教的意味をいかに伝えるかなど、多角的な観点から活発な議論が交わされた。

2026/4/28

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